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編集長ブログ

2017.06.28

クラッチマガジン裏話 part2 men'sfile との出逢い2

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写真は今夏のPITTI UOMO(イタリア-フィレンツェ)のクラッチマガジンブース

ロンドン、アートスクールの中庭で、
men'sfileのニック-クレメンツ、画家のコンラッド-リーチ、そして私。この3人で偶然始まったサンドイッチミーティング。

フォトグラファー、そして編集者としての仕事に集中したいというニックの思いを聞いた。私は、編集者でありながら、出版人という立場で思案した。世界に飛び出しながらも、まだまだ満足のいく結果を導き出せておらず、闘う為の武器を欲していたところだった。

さらに、雑誌ビジネスの将来を考えた時、正攻法だけでは勝ち切れなくなるという思いも、抱くようになっていた。だからこその海外進出であり、そこでの化学反応を期待していたのだ。

ニックがずっと言い続けた「一緒に何かやろう」という言葉をこの時ほど真剣に考えたことはなかった。

お互いにとってメリットになることは何か?

 

 

クラッチマガジンで、海外のファッショントレードショー出展を始めた頃、私は、小社の代表取締役社長である角謙二に同行を依頼した。私のボスである。ヨーロッパ、アメリカのマーケットを実際に見てもらうことで、私の考えを理解してもらおうと思ったのだ。口で説明するより早いだろうと。

社長は、ずっと私のよき理解者で、新しい挑戦に対してはいつも背中を押してくれる。クラッチマガジンの海外戦略には多大な投資も伴うので、社長のバックアップは不可欠だった。

日本国内では、まだまだ知名度の低いクラッチマガジンが、海外のファッション業界ではソコソコの知名度になっていることを直に感じてもらいたかった。そして、その先の戦略に対し適切なアドバイスをしてもらおうと考えた。その先の戦略とは、ファッショントレードショー。私は、クラッチマガジンの命運をかけた次なる一手は、日本でのファッショントレードショーだと決めていた。

 

英語のコミュニケーションもろくにできなかった私やスタッフが、多くの外国人に囲まれている姿に驚いてくれた。

社長が言った。

「松島、ブランディングだよ。クラッチのブランディング。雑誌だけじゃない。イベントもやればいいし、せっかく高めた知名度を最大限に活用して、なんでもやってみればいい。クラッチは雑誌だけじゃない。1つのブランドなんだ」

 

ツナサンドがすべて胃の中に収まる頃、私は社長の言葉を思い出した。

 

クラッチマガジンのブランド価値を高めるためにやれること。

 

クラッチマガジンmen'sfileではなく

クラッチマガジン✖︎men'sfile である。

 

 

常々、本気で愛せる人と一緒に働きたいと思っている。スキルがあるとか、頭がいいとか、そんなことよりも、愛せるかどうかが重要だ。

愛なきところにいい仕事は生まれない。

ニックと話して、私は考えた。
 

この男を愛せるだろうか?

 

私よりも年齢はずっと上で、繊細で生真面目。ユーモアもある。モノづくりに対峙するときのこだわりも強いし、相手の気持ちを汲んで発言する。徒歩のスピードがやたら速い。

 

今となれば、そんな風にニックのことを紹介できるが、その時は、そこまで知るはずもなく、直感をアテにするしかなかった。

つづく

 

 

 

 

 

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